2005年04月06日

Cペプチド(CPR)とは

プロインスリン

今回は、Cペプチド(CPR)を測ると、どうして自分のすい臓からのインスリンの出ぐあいがわかるのかを説明したいと思います。インスリンはすい臓のベータ細胞から出てくるというお話をしました。インスリンはもともとプロインスリンという形で、すい臓のベータ細胞の中にあります。プロインスリンというのは、インスリンにCペプチドがくっついているものです。

簡単に説明すると

  • プロインスリン = インスリン + Cペプチド
  • インスリン    = インスリンA鎖 + インスリンB鎖

となります。

proinsulin.gif

最終的には、プロインスリンは、インスリンとCペプチドに分かれて、すい臓から出ていきます。一つのプロインスリンからは、一つのインスリンと一つのCペプチドができます。つまり、インスリンとCペプチドは同じ量(等モル)すい臓から出ていくのです。

insulin-CPR.gif

そこで、Cペプチドを測定すると自分のすい臓からどのくらいインスリンが出ているかがわかるのです。

インスリンを測ればいいのでは?

それでは、なぜ、インスリンを直接測らないのでしょうか?インスリン治療を受けていない人では、インスリンを測ることにより、自分のすい臓からのインスリンの出ぐあいを調べることができます。実際に、インスリンを直接測ることも多いです。しかし、インスリン治療を受けている場合はどうでしょうか?インスリンを測定すると、測定された値は自分のすい臓から出ているインスリンと、治療で使っているインスリンの両方の合計になってしまいます。つまり、自分のすい臓からどのくらいインスリンが出ているのかを知ることができないのです。しかし、Cペプチドを測ると、インスリン治療中でも、自分のすい臓から出ているインスリンを知ることができるのです。インスリン治療では、インスリンだけを注射しており、Cペプチドは注射していないからです。

その他の点でも、インスリンを直接測るのと、Cペプチドを測るのでは意味合いが少し異なりますが、Cペプチドはインスリン治療中の人でも、自分のすい臓からのインスリンの出ぐあいがわかるということが重要な違いです。

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2005年04月02日

インスリンの出を調べる

インスリンの出を調べる

インスリンはくせになる??糖毒性の解除で、自分のすい臓からインスリンの出が良ければ インスリン治療はやめることもできるというお話をしました。でも、インスリンの出ぐあいって、簡単に調べることはできるのでしょうか?今回は、自分のすい臓からのインスリンの出ぐあいを調べる検査について説明したいと思います。

Cペプチド = CPR = C-peptide immunoreactivity

自分のすい臓からのインスリンの出ぐあいを調べる検査の一つが、Cペプチドです。省略してCPRと呼ばれることもあります。 CPRを測ることにより、自分のすい臓からしっかりインスリンが出ているかどうかがわかります。すい臓からのインスリンの出ぐあいを調べる というと、大変な検査を想像する方もいるかもしれません。Cペプチドを調べるのはそんなに大変な検査ではなく、血液検査や24時間貯めた尿 (24時間蓄尿)で調べることができます。C-ペプチドの評価方法を下の表に示します。

空腹時血中CPR
(ng/ml)
尿中CPR
(μg/日)
グルカゴン負荷後
CPR頂値(ng/ml)
インスリン分泌低下 ≦ 0.5 ≦ 20 ≦ 1.0
インスリン分泌が保たれている ≧ 1.0 ≧ 30 ≧ 2.0

ここに書いてある、グルカゴンというのは、インスリンと同じように 、すい臓から出ているホルモンです。グルカゴンは血糖値を上げる作用があります。血糖値が下がったときに分泌される代表的なホルモンです 。低血糖の治療として使われることもあります。グルカゴンには血糖値を上げる作用のほかに、 直接、すい臓のβ細胞を刺激して、 インスリンを出させる作用も持っているのです。このグルカゴンを注射することにより、インスリンが出るかどうかを調べることもあります。 この表には書いてありませんが、食事の2時間後のCPRを測ることも多いです。血糖が上がったことに反応して、 すい臓からインスリンが出るかどうかを調べるためです。

インスリン治療は必要か

上の表で、「インスリン分泌低下」となった場合にはインスリン治療が必要になることが多いです。「インスリン分泌が保たれている」 となった場合は、食事療法、運動療法だけで、または飲み薬で、治療できることが多いのですが、インスリンが必要になる場合もあります。 ただし、ここに書いてあるのはおおよその目安であり、そのときの血糖コントロールの状態にもよります。 血中のC-ペプチドは採血のときの血糖値により左右されます。空腹時といっても、血糖値が高ければ、CPRは高くなるはずですし (血糖を下げるためにインスリンが多く出ているはず)、血糖値が低ければ、CPRは低いことが予想されます。同じように、 蓄尿のCPRは一日の血糖値に左右されます。

したがって、血糖値の状態、そのときの治療法なども考えて総合的に評価する必要があります。 たとえば、インスリンの出を良くする薬を飲んでいるのにCPRが低めであれば、 自分のすい臓からのインスリンの出ぐあいは悪いと判断せざるを得ません。 また、腎臓が悪いときには血中のC-ペプチドは高くなり、尿中のC-ペプチドは低くなるので、注意が必要です。 最終的には血糖コントロール状況、現在の治療法、合併症のぐあいなどを考慮して、インスリン治療が必要かどうかを判断しています。

CPRを測ると、どうしてインスリンの出ぐあいがわかるのでしょうか?これについては、また説明したいと思います。

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