基礎分泌と追加分泌を別々に補う方法で、1型糖尿病患者さんはもちろんのこと、2型糖尿病患者さんにも適している方法です。
- 就寝前に、または、就寝前と朝に、中間型インスリンまたは持効型インスリンを注射して、基礎分泌を補います。
- 各食事の前に、速効型インスリンまたは超速効型インスリンを注射して、追加分泌を補います。
まずは、基礎分泌の補充と追加分泌の補充に別々に分けて、説明したいと思います。
基礎分泌の補充
1)中間型インスリンを使う場合
就寝前に1回注射の場合

朝、就寝前2回注射の場合

中間型インスリンは、インスリンの作用にピークがあります。また、24時間は充分に効きません。したがって、自分のすい臓からのインスリンの出がほとんどない場合には、1日2回以上中間型インスリンを注射したほうが、血糖値が安定します。
2)持効型インスリンを使う場合
中間型インスリンと比べると、インスリン作用にピークがありません。また24時間、効果が持続します。基本的には、1日1回の注射で基礎分泌を補うことができますが、1日2回注射のほうが血糖値が安定することがあります。

追加分泌の補充
1)速効型インスリンを使う場合


速効型インスリンは食事の30分前に、超速効型インスリンは食事の直前に注射します。速効型インスリンと超速効型インスリンの違いについては、インスリン製剤もご覧ください。
速効型インスリンでは、お互い重なっているところがあるのに対して、超速効型インスリンでは重なっているところがありません。
では、いよいよ、基礎分泌と追加分泌の補充を組み合わせてみましょう。
基礎分泌の補充 + 追加分泌の補充
基礎分泌の補充と追加分泌の補充を組み合わせて、健常人のインスリン分泌に近づけるようにします。組み合わせ方はいろいろあります。代表的な例を挙げてみます。
まず、健常人のインスリン分泌を確認しておきましょう。(詳しくは、糖の動きをご覧ください。)
健常人のインスリン分泌と血糖値の関係

それでは、代表的な注射の仕方を説明します。
1)速効型インスリン3回 + 中間型インスリン1回

2型糖尿病、1型糖尿病の方にも良く使う方法です。中間型インスリンを朝にも注射するとインスリンの基礎分泌がより安定します。その方法が、次の2)の方法です。
2)速効型インスリン3回 + 中間型インスリン2回

1)の方法と比べると、基礎分泌の補充が安定してきます。
3)超速効型インスリン3回 + 中間型インスリン1回

1)の方法の速効型インスリンを超速効型インスリンに変えたものです。速効型インスリンと異なり、超速効型インスリンはお互いに重なりがありません。この重なっていない時間帯で、血糖値が不安定になる可能性があります。自分の体からインスリンがほとんど出ていない方は注意が必要です。
4)超速効型インスリン3回 + 中間型インスリン2回

3)の方法では、超速効型インスリンが重なっていない部分が問題となる可能性があります。それを補うために、中間型インスリンを朝にも注射して、基礎分泌の補充を安定させる方法です。
5)速効型インスリン3回 + 持効型インスリン1-2回

1)の方法で、基礎分泌の補充を、持効型インスリンにした方法です。中間型1階注射に比べると基礎分泌の補充が安定しています。
6)超速効型インスリン3回 + 持効型インスリン1-2回

5)の方法の、追加分泌を超速効型に変えた方法です。
どの注射法がベストか
どの注射法が一番良いか悪いかは一概には言えません。今のインスリン注射で血糖コントロールがよければいいのです。ただ、5,6のインスリンの使い方が、より良好でより安定した血糖コントロールが得られることが多いです。
ここにはあげていませんが、追加分泌の補充に速効型と超速効型を併用することもあります。
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